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スーダン情報
ハルツーム大学が主催する夕食会に招かれ、出席しました。
オイルハウスという立派な施設であります。
その中に30人くらいの集団がいます。
中国からの留学生だそうです。
夕食会の最中にあるスーダンの唄に合わせて、踊りだす学生さんもいて、中国の陽気さも見たような気がします。
私自身、中国はあまり知らないなあ、と考えました。
さて、その会を途中退席して、行かなければならないところがあります。
豪華な施設を後にして、車を走らせ、どんどんと郊外に進みます。
そこは、町のはずれであり、南部スーダンの人たちが多く住むところです。
車を止めると、中から音楽が響いてきます。
狭い家の敷地内に入ると、一人の女の子が私に抱き着いてきます。
ナレダです。
昨年、天の川プロジェクトと称し、南北スーダンの子供達を被災地に連れて行きましたが、
ナレダはその一員でした。
ちょっと見ない間に随分とかわいくなっているのに驚きました。
ナレダは、南スーダンが独立した後も北部の首都のハルツームに家族と一緒に住んでいましたが
明後日、独立した南スーダンに行きます。
彼女は、生まれも育ちも北であり、未知の世界に行くことになります。
複雑な心境でしょう。
内戦があったのは、25年以上も前で、彼女の両親が南スーダンから北スーダンに難民としてやってきたのです。
しかし、年月が経過し、北スーダンで普通の生活をするようになっていたようです。
日本に来た南スーダンの子供は、4月くらいまでには、全員が南スーダンに戻るようです。
音楽が狭い敷地内に鳴り響き、ナレダに導かれるように私も踊ります。
ナレダから家族のみんなを、そして多くの友人を紹介されます。
みんなで楽しく踊っていると、突然曲調の違った音楽が流れてきました。
しおりちゃんの「スマイル」です。
CDをプレゼントしたのを思い出しました。
「スマイル」は、被災地である 宮城県名取市閖上の子供達とその地域の方々と一緒に行った大運動会のときの
最後に流した曲です。
前夜祭でも、しおりちゃん自身が歌ってくれており、スーダン、閖上の子供達は、みんなでとっても良い歌だと感じていました。
南北スーダンの子供達は言葉はわからないけれど、この曲調が、心に響き渡るものだったのでしょう。
この歌を口ずさむようになりました。
スーダンに戻り、CDを贈ってから、「スマイル」を日本語で歌えるようになりました。
その「スマイル」が、ナレダのお別れ会で流れました。
みんなで歌います。
南部の子供達、そして北部の子供達。
「スマイル」の歌詞にある、
「君の笑顔がみんなを幸せにする、
だから笑ってよ、この青空の下で、君よ強くなれ!」
と歌っていると、私の横にいたナレダが涙をこらえきれなくなりました。
みんなも同じ気持ちだったようです。
局が終わると、抱き合って涙を流しました。
ナレダが、私に言います。
「また、みんなで日本に連れて行って」
「何年先かわからないけど、約束するよ」
この約束を果たすために、私はさらに精進していこうと心に決めました。
南北スーダンが分かれていきます。
それにつれて、人々も別れます。
しかし、きっと新たな出会いもあるでしょう。
そして、天の川プロジェクトで築き上げた南北スーダンの子供の「絆」を保たせなければなりません。
彼らを再度日本に連れて行ったとき、閖上の子供達はどうなっているのでしょうか?
今夜の光景を閖上の子供達に見せたいです。
そして、閖上の子供たちの成長も今後見つめていきたいです。
川原尚行


