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スーダンで戦うロシナンテたちのブログ

財布の中に見る生活


今日はハルツームのお札の話。


たとえば銀行からもらったばかりの、きれいなお札がある。図1
(直接に紙幣の写真を載せるのは問題があると思われるので、絵で代用)
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図1


多くの国で、お札は長い辺の中央で折りたたむために図2のように線が入っている。
日本ではこれがほとんどだろう。以下折れ目を青線で示す。
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図2


それをさらに半分に折った図3のパターンもある。
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図3


ここからが珍しいことなのだが、
ハルツームでは短い辺の中央で折れて、図4のように跡がついていることがある。
特に、小さな額のお札ほどこうなっていることが多い。
夏目漱石さんの顔に山折りと谷折りをつくって「笑っている顔」や「困っている顔」を作って
遊んだ事がある人はいるだろうが、日本で図4の青線で折る理由はないだろう。
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図4


なぜ、ハルツームではこのような折り目がつくのだろうか?




市民の足はバスである。
平均的なバスには30人ほどが乗る事ができる。
街の中心部と郊外の間にはいくつもコースがあり
朝から晩まで何台ものバスがずっと往復している。

バスが走り出してしばらくすると集金が始まる。
各バスには運転手と、集金係が乗っている。
運賃は距離によって異なるが一路線30~100ディナール(約20円~60円)。
(※100ディナール=1ポンド。
スーダンの通貨単位は多少ややこしいため、後日説明予定)

コインで運賃を払う乗客が多いのだが、紙幣で払う人もいる。
そのたびにいちいちそれをポケットにしまうのも能率的ではないので
バスの集金係は図4のように短い辺でお札を半分に折って、
ひとさし指、中指、薬指の間に挟んでいくのだ。
すると、何枚ものお札を片手で管理できるようになるというわけだ。
彼の手は芸人がつかうハリセンのミニチュアみたいになる。

集金時、片手にはコイン、片手には紙幣。


追記:

クリーニングから戻ってきたYシャツのように、
紙幣の折り目は実に力強くつけられているため、よくその部分から破れる。
人々はセロテープで補強したり、破れた部分をくっつけて再び使用する。
買い物をし、お釣りを受け取る際にボーっとしているとトランプゲームのババ抜きのように、
古文書のような、黒ずんで破れた紙幣を受け取ってしまう事がある。
透明なテープならまだしも、色の異なる黒や緑のテープで補強されているものもある。


荒井画伯

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